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1. Antの基礎

1.1. Antとは

AntとはJakartaプロジェクト1 で開発されているJavaベースのビルドツールです。

一般的に、ソフトウェアプロダクトは複数のソースファイルや関連ファイルをもとにして構築されています。それら複数のファイルをコンパイルしたり結合したり、さまざまな処理を経て最終的なプロダクトが出来上がります。この過程にはさまざまな中間生成物も存在し、適切な順序で処理を進めていかないと正しく目的生成物が構築されないといった問題が起こりえます。このようなファイル間の依存性は、プロダクトの規模が大きくなるにつれ複雑になっていきます。アプリケーションのテストやパッケージング、インストールなど、さまざまな目的に応じて処理を行うのは非常に煩雑な作業です。

そこで、複数のファイル間の依存性を記述してやり、目的に応じて自動的に適切な構築処理を行うのがビルドツールです。ビルドツールの代表的なものにはmakeがあります。makeはunix上で広く一般的に用いられていました。makeはシェルコマンドがそのまま記述できるため、非常に柔軟なビルドが実現できます。その反面、環境の依存性が高かったり、文法がわかりにくかったり、いくつかの欠点もありました。そのような欠点を補うビルドツールとして開発されたのがAntです。

AntはJavaで記述されており、Javaの動作する環境なら利用することができます。ビルドの際に実行する個々のコマンド(Antではタスクといいます)もプラットフォームに依存しない形で記述することができます。

1.2. Antのインストール

まず最初にAntのインストールについて説明します。すでにインストールされている場合は環境変数の設定だけ確認すればよいです。

Antを利用するにはJDKが必要です。JDKのインストール方法はここでは説明しません。JDKはすでにインストールされていると仮定します。

ここでは簡単なバイナリ配布ファイルからのインストールについてのみ説明します。バイナリ配布ファイルからのインストールには次の手順が必要です。

  • バイナリ配布ファイルの展開
  • 環境変数の設定

まず最初にAntをインストールするディレクトリを決定し、そこにバイナリ配布のファイルを展開します。その次にAnt実行に必要な環境変数を設定します。設定されていなければいけない環境変数は以下のとおりです。

環境変数 説明
ANT_HOME

Antがインストールされているディレクトリを設定します。

JAVA_HOME

JDKがインストールされているディレクトリを設定します。

PATH

Antの実行ファイルの場所を追加する必要があります。

Linux上でbashを利用している場合、bashの起動ファイルに次のような記述を追加してやればよいでしょう。ここでJDKは/usr/local/jdk1.4.0、Antは/usr/local/ant-1.4.1にインストールされているとします。

export JAVA_HOME=/usr/local/jdk1.4.0
export ANT_HOME=/usr/local/ant-1.4.1
export PATH=${PATH}:${ANT_HOME}/bin

現在Javaで開発を行っているならすでにJAVA_HOMEは設定されているかもしれません。そのときはあらためてJAVA_HOMEを追加してやる必要はありません。

1 [2012/5/23追記] 2011/12/21にてJakarta Projectは廃止されました。このプロジェクトはApache Projectに移管済みです

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