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1.XPath の基本

1.1 XPath とは

XML (Extensible Markup Language) はデータの意味やデータ構造を保持したままでデータ交換ができる、またデータの加工が容易であるという特徴をもっていますが、そのデータの加工を実現するのが、XSLT (Extensible Stylesheet Language Transformations) です。XSLT とは、XML 文書を別の XML 文書に変換するための言語です。たとえば A 会社が使用している XML 文書のデータフォーマットを B 会社が使用するデータフォーマットに変換することを可能にします。その他にも、ある XML データから、HTML 文書やプレーンテキスト、CSV といった非 XML データへの変換が可能です。

XML 文書

XML 文書単独では上の図に示すようにソースコードが階層化されて表示されるだけですが、XSLT を用いることにより、たとえば、下の図のように WEB ブラウザにより HTML の体裁でデータを閲覧することもできます。

XSLT を適用した XML 文書

このような変換を可能にする XSLT ですが、変換を行う際には、どのデータをどのように配置するかを示す必要があります。では XML 文書中のデータをどのようにして指定するのでしょうか? それを規定するのが XPath です。XPath は、W3C によって規定されており、2003年 2月現在勧告となっているのは XPath 1.0 (1999年 11月 16日) で、 XPath 2.0 がワーキングドラフト段階にあります。以降、この文書において特に断りがない限り、XPath とは XPath 1.0 において規定されているもののことをいいます。

XPath は、XML 文書の特定の部分を指し示す構文を規定します。XPath を利用すれば、XML 文書中に HTML 文書のようにアンカーなどが埋め込まれていなくとも、文書中の任意の位置を指し示すことができます。また XPath は XSLT のほかに XPointer (XML Pointer Language : XML文書中の内部構造に対してアドレス付けを行なうための標準書式), XLink (XML Linking Language: 他のXMLによって作られた言語と併用して、ハイパーリンクを表現するためのリンク言語), XQuery (XML Query: XML文書からデータを取り出す照会言語) においても用いられます。

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