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1. XSLT

1.3 スタイルシートの適用

XML文書にスタイルシートを関連づけるためには、 xml-stylesheet 処理命令を文書の冒頭に記述します。xml-stylesheet 処理命令は、XML宣言のあと、かつ、ルート要素の前に記述する必要があります。たとえば sample.xsl を適用する場合、XML 文書の冒頭部分は以下のようになります。

<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>
<?xml-stylesheet type="application/xml" href="sample.xsl"?>

xml-stylesheet 処理命令には 2つの必須疑似属性があります。type 疑似属性の値には、MIME メディアタイプを指定します。XSLT の場合は application/xml を指定します。href 疑似属性の値には適用するスタイルシートの URL を指定します。

注: Internet Explorer は、type 疑似属性の値に text/xsl を使用しますが、text/xsl MIME メディアタイプは IANA に登録されておらず、今後される見通しもありません。また、将来的には XSLT スタイルシートを明確に特定するために、application/xslt+xml が登録される可能性が高いです。

任意の疑似属性としては以下の 4つがあります。

  • media
  • charset
  • alternate
  • title

media 疑似属性の値には、紙やコンピュータのモニタ、テレビといった、そのスタイルシートが使われるべきメディアを特定する文字列を指定します。複数のメディアを指定することもでき、その場合はカンマ "," で区切って指定します。 認識される値として以下のものがあります。

疑似属性値 説明
screen コンピュータのモニタ
tty テレタイプ、端末、xterm、および他の等幅のテキストだけのデバイス
tv テレビ、WebTV、ビデオゲームのコンソールなど
projection スライド、OHP など
handheld PDA、携帯電話、ゲームボーイなど
print
braille 視覚障害者のための点字装置
aural 画面リーダと音声シンセサイザ
all 上記のものすべてとまだ発明されていないもの

charset 疑似属性の値には、そのスタイルシートが書かれている文字セットを指定します。

alternate 疑似属性の値には、スタイルシートがそのメディアの種類に対して主となるものか代用となるものかを指定します。デフォルト値は no であり、それが主となるスタイルシートであることを示します。値が yes なら、ブラウザによってはスタイルシートを選択できるかもしれません。その場合ブラウザが title 疑似属性の値を使用します。以下に具体例を示します。

<?xml-stylesheet type="application/xml" href="sample_a.xsl" alternate="yes" title="A"?>
<?xml-stylesheet type="application/xml" href="sample_b.xsl" alternate="yes" title="B"?>
<?xml-stylesheet type="application/xml" href="sample_c.xsl" title="C"?>
注: 一般に「ブラウザ」というと、Internet Explorer や Netscape などの WEB ブラウザを指すことが多いですが、「ブラウザ」とは単に閲覧機能を持つソフトウェアのことを指し、WEB ブラウザとは限りません。ここでは単に閲覧機能を持つソフトウェアの意味で使用しています。

次章から XSLT の要素についてみていくことにします。

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