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  • 2012/08/15 一部修正しました

1.3. Antの実行

インストールと環境変数の設定が終われば、さっそくAntを実行してみましょう。Antの実行は簡単です。コマンドラインに"ant"と打ち込むだけです。

$ ant
Buildfile: build.xml does not exist!
Build failed

ビルドファイルが無いのでビルドできませんというメッセージが出てきました。Antはビルドファイルに記述された情報をもとにビルドを行います。引数でビルドファイルを指定してやることもできますが、ビルドファイル名を指定しなければ、Antはカレントディレクトリのbuild.xmlというファイルを探してビルドを実行しようとします。

Antでは、ビルドファイルに複数のターゲット(たとえば、テスト用やアーカイブ作成用、インストール用など)を記述することができます。Antの実行時に引数として実行したいターゲット名を指定します。ターゲット名を指定しなかった場合、デフォルトのターゲットが実行されます。デフォルトのターゲットはビルドファイル内で指定します。

以下にAntのコマンドライン書式を示します。

ant [options] [target [target2 [target3] ...]]
Options:
  -help, -h              ヘルプメッセージを表示します
  -projecthelp, -p       プロジェクトに関する情報を表示します
  -version                Antのバージョンを表示します
  -diagnostics           診断や問題のレポートに役立つ情報を表示します
  -quiet, -q             なるべくメッセージを表示しないでビルドします
  -verbose, -v           詳細な進行状況を表示しながらビルドします
  -debug, -d             デバッグ情報を表示します
  -emacs, -e             装飾なしのログ情報を生成します
  -lib <path>            jarやクラスを検索するパスを指定します
  -logfile <file>        ログを出力するファイルを指定します
    -l     <file>                ''
  -logger <classname>    ログを実行するクラスを指定します
  -listener <classname>  指定したクラスのインスタンスをプロジェクトリスナとして追加します
  -noinput               対話的入力を許可しません
  -buildfile <file>      ビルドファイル名を指定します
    -file    <file>              ''
    -f       <file>              ''
  -D<property>=<value>   プロパティー値を設定します
  -keep-going, -k        失敗したターゲット(複数)に依存しないターゲットを全て実行します
  -propertyfile <name>   全てのプロパティーをファイルからロードします。
                         -Dで指定したプロパティーより優先されます
  -inputhandler <class>  入力リクエストを扱うクラスを指定します
  -find <file>           親ディレクトリを順にたどってビルドファイルを探します
    -s  <file>                   ''
  -nice  number          スレッドの優先順位を指定します
                         1 (低) ~ 10 (高); デフォルト:5 
  -nouserlib             ${user.home}/.ant/lib にあるJARファイルを参照せずに
                         Antを実行します
  -noclasspath           CLASSPATHを参照せずにAntを実行します
  -autoproxy             (Java1.5以上) OSのプロキシ設定を利用します
  -main <class>          Antのノーマルエントリポイントを上書きします

ここですべてのオプションについて覚えておく必要はありません。とりあえず以下の3つだけ覚えておけばよいでしょう。-find はプロジェクトのサブディレクトリ内での作業中にビルドしたいとき便利です。-findではファイル名なしでも指定することができます。そのときはbuild.xmlを探します。

  • -buildfile
  • -verbose
  • -find

1.4. ビルドファイル

ビルドファイルはAntで実行されるビルドの動作を定義するための設定ファイルです。

ビルドファイルはXMLで記述します。まず最初にXMLの基本的な構造を簡単に説明しておきます。詳細については他の資料を参照してください。

XMLでは、何かあるものを記述するために要素(エレメント)を用います。ひとつの要素は、開始を示すタグと終了を示すタグで囲まれています。開始タグは'<'と'>'で囲み、終了タグは'</'と'>'で囲むことによって記述します。

開始のタグは先頭に要素名を記述し、必要であればその後に属性(この要素に関する情報)を指定します。終了のタグは要素名だけを記述します。

<要素名 属性名="属性値" 属性名="属性値" ...... >

    (この要素の内容)

</要素名>

要素の内容が存在せず、属性の指定のみで良い場合、次のように'<'と'/>'で囲む記法によって開始タグと終了タグをひとつのタグで表現することもできます。

<要素名 属性名="属性値" 属性名="属性値" ....../>

それでは実際にAntのビルドファイルの構造を見てみましょう。

ビルドファイルはただひとつのproject要素により構成されています。そのproject要素の中にproperty要素やtarget要素など、ビルドの動作を定義する要素を記述していきます。それぞれの要素については次項より説明していきます。

<project name="プロジェクト名" default="デフォルトターゲット" basedir="ベースディレクトリ">
  <property name="プロパティ名" value="プロパティ値"/>
  <target name="ターゲット名1" depends="依存するターゲット"> 
    (このターゲットのタスクを記述する)
  </target>

  <target name="ターゲット名2" depends="依存するターゲット">
    (このターゲットのタスクを記述する)
  </target> 
  ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
</project>

(実習課題)

 Antのインストールおよび環境変数の設定を行い、Antが実行できる環境をととのえてください。

 次のように-versionオプションでAntを実行し、バージョンが表示されれば正しく設定できています。

$ ant -version
Ant version 1.4.1 compiled on October 11 2001

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