PostgreSQL9.2: 範囲型

こんにちわ 北川です。

JSON型に引き続き、PostgreSQL9.2で追加された範囲型を触ってみたいと思います。

http://www.postgresql.org/docs/9.2/static/rangetypes.html
http://www.postgresql.jp/document/9.2/html/rangetypes.html

範囲型

範囲型は、2つの値で範囲を表わすデータ型であり、
下記のように1つのカラムで、範囲を表すことができます。

範囲型には、組み込みの範囲型が6つ用意されており、ほとんどの場合は
この組み込みの範囲型でなんとかなりそうです。

CREATE TYPE で独自の範囲型を作成することも可能です。
http://www.postgresql.jp/document/9.2/html/sql-createtype.html

  • int4range  integerの範囲
  • int8range  bigintの範囲
  • numrange  numericの範囲
  • tsrange  timestamp without time zoneの範囲
  • tstzrange  timestamp with time zoneの範囲
  • daterange  dateの範囲

取り敢えず、データの登録、検索を行いたいので、範囲型をカラムに持つテーブルを作成します。
今回は、tsrange を利用します。

作成できました。引き続きデータの登録を行いたいと思いますが、
insert文を作成するにあたり境界の表現方法を知る必要があります。

境界の表現とは、下限/上限値を 含める/含めない の表現方法となり、
値を含める場合は、[ or ] で表現し、値を含めな場合は、( or ) 表現します。

文章であまりうまく表現できないので取り敢えず使ってみます。
下記のSQLの場合は, 2013-04-01 15:00 以上 2013-04-01 16:00 未満 を表します。

いくつかテストデータを登録します。

範囲型に対して利用可能な演算子が準備されていますので、それらを使ってデータの検索をしてみます。

http://www.postgresql.jp/document/9.2/html/functions-range.html#RANGE-OPERATORS-TABLE

インデックスの利用

範囲型では、GiSTインデックスを利用します。
インデックスにより、範囲演算子を利用した場合のパフォーマンスの向上が期待出来ます。

範囲の制御

範囲型のメリットとして、重なりが無いことをDBで制御することが可能となります。
そのような制御は、排他制約を利用することによって可能となります。

weather_rangeテーブルに排他制約を追加します。排他制約はインデックスがあることが前提であるため
合わせてインデックスも追加する必要があります。

排他制約を追加したテーブルに重なりがあるようにデータを追加すると
制約により追加できない事が確認できます。

まとめ

今までは、2つのカラムを利用して範囲を表現する必要があったのが、範囲型の登場で1つのカラムで
表す事ができます。また、インデックスによるパフォーマンス向上や排他制約によるデータの整合性の確保
などの恩恵を得られそうです。

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